› 先天性妄想病オオタクのちょっと暗めな物語。 › マイケル2010年08月31日
マイケル4
ロングおじいさんが去って行った夜。マイケルは考えていた。というか昔からここの暮らしは窮屈と感じていた。
何でみんな何も疑問に思わないのか?ここから出たいと思わないのか?あんなおじいさんになって出たとしてもその先には何があるのか?
いろいろ考えていると全然眠れない。マイケルはロングおじいさんの部屋に行ってみた。
部屋の主がいなくなった部屋はとても広く感じられた。その部屋はロングさんがいないせいか変な匂いがしていた。マイケルがこれまで嗅いだ事のない匂いだ。なぜかその匂いを嗅ぐと心が落ち着いた。ロングさんはもうここにはいない。そう心の中で整理をつけ、マイケルは部屋に戻って行った。
次の日マイケルとユニは一生懸命働いていた。そう、この日はシチューの日なのだ。
何の楽しみもないここでは食べ物が唯一の娯楽といってもいいだろう。
朝から一生懸命働いているところを見せると、いつもコックさんはシチューを多めに入れてくれた。
汗だくになりながらマイケルとユニは食堂に向かった。
今日のシチューもおいしそうだ。
マイケルは一口食べた。
旨い!!
一週間まずい飯ばかり食べているので、このシチューは格別においしく感じた。
マイケルが『うまい!うまい!』と言いながら食べているとユニが言った。
『おいおい!どうしたんだマイケル泣くほど美味しいのか?』
マイケルは自分が泣いているのを知った。確かに泣いている。汗だくで分らなかったが目は涙で溢れていた。
ユニは気にせず自分のシチューを食べていた。その後マイケルに元気がなかったが、ユニは特に気にすることはなかった。
その翌日ユニが目覚めるとマイケルの姿はなかった。
ベッドにはユニ宛の手紙があった。
---------------------------------------------------
ユニへ
おれはここから出ていくことにする。突然でごめんな。相談しようと思ったけど、反対されそうで離せなかった。でもどうしても確かめたいことがあるんだ。
外に出たらロングおじいさんの所に行こうと思う。
何年でもお前を待っているから。そこから出たらどんな形でもいい連絡してくれよ。
お前の幸運を祈っている。
---------------------------------------------------------
ユニは少しだけ涙が出た。それと同時に怒りが湧いてきた。でもこの怒りもぶつけるところがないので次第に冷静になっていった。
マイケルはどこから出て行ったのか?当然のようにここから出るにはとても大変なことだ。
うんうん考えているとベルが鳴った。作業開始のベルだ。
ユニは急いで着替え作業場に向かった。
毎日ように名前が呼ばれる。
ユニは返事をしたが、同室のマイケルのことを聞かれたらどうしよう…と悩んでいた。だがユニ心配とは裏腹にマイケルの名前が呼ばれることはなかった。
ユニは一生懸命働いた。マイケルがいない分いつもの2倍働かなくてはならないのだ。
いつもより多く働いているせいか、時間が過ぎるのが早い。もうお昼の時間だ。
一生懸命働いても御飯がまずくてはやる気が出ない。昨日がシチューだっただけにユニはがっかりしていた。
ユニが食道に向かうと、いつもは厨房の奥にいるコックさんがいた。
コックは大きな声で話し始めた。
『毎日作業ご苦労様です。ここには沢山の人がいます。年老いた老人もいれば、まだ10にもならない子供もいる。特に子供にはここの環境はきついものがあるだろう。そこで一生懸命働いている子供に感謝の気持ちをこめて今日もシチューを出そうと思う。実は昨日子ヤギが手に入ったんだ。だが子ヤギなためみんなの分はない。せめて子供だけにでもサービスしようと思う。』
ユニは喜んだ。一生懸命仕事をするといつか自分に幸せは返ってくるのだ。
『マイケルは馬鹿だなぁ。あと一日待っていれば今日もシチューを食べれたのに。』
ユニはそう思っていた。
何でみんな何も疑問に思わないのか?ここから出たいと思わないのか?あんなおじいさんになって出たとしてもその先には何があるのか?
いろいろ考えていると全然眠れない。マイケルはロングおじいさんの部屋に行ってみた。
部屋の主がいなくなった部屋はとても広く感じられた。その部屋はロングさんがいないせいか変な匂いがしていた。マイケルがこれまで嗅いだ事のない匂いだ。なぜかその匂いを嗅ぐと心が落ち着いた。ロングさんはもうここにはいない。そう心の中で整理をつけ、マイケルは部屋に戻って行った。
次の日マイケルとユニは一生懸命働いていた。そう、この日はシチューの日なのだ。
何の楽しみもないここでは食べ物が唯一の娯楽といってもいいだろう。
朝から一生懸命働いているところを見せると、いつもコックさんはシチューを多めに入れてくれた。
汗だくになりながらマイケルとユニは食堂に向かった。
今日のシチューもおいしそうだ。
マイケルは一口食べた。
旨い!!
一週間まずい飯ばかり食べているので、このシチューは格別においしく感じた。
マイケルが『うまい!うまい!』と言いながら食べているとユニが言った。
『おいおい!どうしたんだマイケル泣くほど美味しいのか?』
マイケルは自分が泣いているのを知った。確かに泣いている。汗だくで分らなかったが目は涙で溢れていた。
ユニは気にせず自分のシチューを食べていた。その後マイケルに元気がなかったが、ユニは特に気にすることはなかった。
その翌日ユニが目覚めるとマイケルの姿はなかった。
ベッドにはユニ宛の手紙があった。
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ユニへ
おれはここから出ていくことにする。突然でごめんな。相談しようと思ったけど、反対されそうで離せなかった。でもどうしても確かめたいことがあるんだ。
外に出たらロングおじいさんの所に行こうと思う。
何年でもお前を待っているから。そこから出たらどんな形でもいい連絡してくれよ。
お前の幸運を祈っている。
マイケル
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ユニは少しだけ涙が出た。それと同時に怒りが湧いてきた。でもこの怒りもぶつけるところがないので次第に冷静になっていった。
マイケルはどこから出て行ったのか?当然のようにここから出るにはとても大変なことだ。
うんうん考えているとベルが鳴った。作業開始のベルだ。
ユニは急いで着替え作業場に向かった。
毎日ように名前が呼ばれる。
ユニは返事をしたが、同室のマイケルのことを聞かれたらどうしよう…と悩んでいた。だがユニ心配とは裏腹にマイケルの名前が呼ばれることはなかった。
ユニは一生懸命働いた。マイケルがいない分いつもの2倍働かなくてはならないのだ。
いつもより多く働いているせいか、時間が過ぎるのが早い。もうお昼の時間だ。
一生懸命働いても御飯がまずくてはやる気が出ない。昨日がシチューだっただけにユニはがっかりしていた。
ユニが食道に向かうと、いつもは厨房の奥にいるコックさんがいた。
コックは大きな声で話し始めた。
『毎日作業ご苦労様です。ここには沢山の人がいます。年老いた老人もいれば、まだ10にもならない子供もいる。特に子供にはここの環境はきついものがあるだろう。そこで一生懸命働いている子供に感謝の気持ちをこめて今日もシチューを出そうと思う。実は昨日子ヤギが手に入ったんだ。だが子ヤギなためみんなの分はない。せめて子供だけにでもサービスしようと思う。』
ユニは喜んだ。一生懸命仕事をするといつか自分に幸せは返ってくるのだ。
『マイケルは馬鹿だなぁ。あと一日待っていれば今日もシチューを食べれたのに。』
ユニはそう思っていた。
おわり
2010年07月05日
マイケル3
その日マイケルは寝付けなかった。寝る前にユニとおしゃべりしすぎていたからだ。少し興奮していたのかもしれない。
いつもは一人で行けない夜中のトイレに行った。暗い廊下では怖い事が常に頭に浮かんで夜中のトイレはいつもユニを起して行っていたが、この日は興奮していたせいか一人でトイレに向かった。
用をすませトイレから出たマイケル。おしっこをして興奮が冷めてしまうと、また暗い廊下が不気味に思えてきた。
足早に部屋へ戻ろうとしたマイケルの目にロングさんの部屋が映った。
「そういえばロングさん泣いていたな…。どうかしたのかな?」
何となく気になっていたロングさんの部屋を通り過ぎようとしたマイケルは声を聞いた。ロングさんの声だった。その声は泣いているように聞こえた。
暗闇が怖く早く毛布に入りたかったマイケルだったが、ロングさんの部屋を覗いてみた。
ロングさんはベッドに腰かけながら泣いていた。
「どうしたの?ロングさんも眠れないの?」
突然声をかけられたロングさんは少し驚いた表情をしたが、落ち着いて話た。
「その声はマイケルだな。こんな遅くにどうしたんだ。」
「眠れないんだ。なんか最近凄く考え事しちゃって…。ここがどこだかも分からないし。毎日同じことばっかりやってるしさ…。ロングさんはココに来て長いんでしょ?何か知ってるの?」
「マイケル。世の中には知らない方が幸せってことがあるんだよ。私は長く生きすぎた。そのせいで知らない方が良いことも知ってしまった。無駄な好奇心は持たない事だよ。」
声がかすれたロングさんは答えた。その声は近くにいても遠くに感じられた。ロングさんは続けた。
「今度達成者になるのはこの私だ。私は早く達成者になりたかった。ここを出るには達成者にならなければならないからな。もう私は疲れたんだよ。」
その次の木曜日ロングさんは達成者として去って行った。その顔は安堵の表情と言うよりは何か怯えた表情をしていた。
いつもは一人で行けない夜中のトイレに行った。暗い廊下では怖い事が常に頭に浮かんで夜中のトイレはいつもユニを起して行っていたが、この日は興奮していたせいか一人でトイレに向かった。
用をすませトイレから出たマイケル。おしっこをして興奮が冷めてしまうと、また暗い廊下が不気味に思えてきた。
足早に部屋へ戻ろうとしたマイケルの目にロングさんの部屋が映った。
「そういえばロングさん泣いていたな…。どうかしたのかな?」
何となく気になっていたロングさんの部屋を通り過ぎようとしたマイケルは声を聞いた。ロングさんの声だった。その声は泣いているように聞こえた。
暗闇が怖く早く毛布に入りたかったマイケルだったが、ロングさんの部屋を覗いてみた。
ロングさんはベッドに腰かけながら泣いていた。
「どうしたの?ロングさんも眠れないの?」
突然声をかけられたロングさんは少し驚いた表情をしたが、落ち着いて話た。
「その声はマイケルだな。こんな遅くにどうしたんだ。」
「眠れないんだ。なんか最近凄く考え事しちゃって…。ここがどこだかも分からないし。毎日同じことばっかりやってるしさ…。ロングさんはココに来て長いんでしょ?何か知ってるの?」
「マイケル。世の中には知らない方が幸せってことがあるんだよ。私は長く生きすぎた。そのせいで知らない方が良いことも知ってしまった。無駄な好奇心は持たない事だよ。」
声がかすれたロングさんは答えた。その声は近くにいても遠くに感じられた。ロングさんは続けた。
「今度達成者になるのはこの私だ。私は早く達成者になりたかった。ここを出るには達成者にならなければならないからな。もう私は疲れたんだよ。」
その次の木曜日ロングさんは達成者として去って行った。その顔は安堵の表情と言うよりは何か怯えた表情をしていた。
2010年02月12日
マイケル2
マイケルとユニは食堂に向かった。
食堂にはロングさんが先にいた。
ロングさんは泣きながらシチューを食べていた。
マイケルはロングさんに言った。
『何がそんなに悲しいの?ここは楽しいことも無ければ悲しいことも無い。毎日同じだ。ロングさん何かあったの?』
ロングさんは答えなかった。ただ泣きながらシチューを食べ部屋へ戻って行った。
ユニはマイケルに言った。
『ロングさんは気にするなよ。あの人はいつもどこかおかしいんだ。最近達成者になった友達がいなくなって寂しいのさ』
そうか…マイケルは寂しそうに言った。
美味しいシチューを食べたマイケルとユニは同じ部屋に戻った。
マイケルとユニは昔から同じ部屋で過ごしている。
夕食から消灯までのおしゃべりも娯楽のないここでは楽しかった。
『なぁユニ。もし俺が先に達成者になってここを出たら悲しいか?』
『それは寂しいな。こうしておしゃべりも出来なくなるし…。でも頑張って出るときまでマイケルは待っててくれるだろう?会えないのは一時だ。我慢するよ。』
『そうだな。ユニが先に出た時も待っててくれよ。』
その後2人は外に出たら一緒に住もう!とかベッタおじさんが言っていた女の子の想像をして盛り上がった。
楽しいおしゃべりの中でもマイケルの頭の中にはロングさんの泣いていた姿がこびりついていた。
食堂にはロングさんが先にいた。
ロングさんは泣きながらシチューを食べていた。
マイケルはロングさんに言った。
『何がそんなに悲しいの?ここは楽しいことも無ければ悲しいことも無い。毎日同じだ。ロングさん何かあったの?』
ロングさんは答えなかった。ただ泣きながらシチューを食べ部屋へ戻って行った。
ユニはマイケルに言った。
『ロングさんは気にするなよ。あの人はいつもどこかおかしいんだ。最近達成者になった友達がいなくなって寂しいのさ』
そうか…マイケルは寂しそうに言った。
美味しいシチューを食べたマイケルとユニは同じ部屋に戻った。
マイケルとユニは昔から同じ部屋で過ごしている。
夕食から消灯までのおしゃべりも娯楽のないここでは楽しかった。
『なぁユニ。もし俺が先に達成者になってここを出たら悲しいか?』
『それは寂しいな。こうしておしゃべりも出来なくなるし…。でも頑張って出るときまでマイケルは待っててくれるだろう?会えないのは一時だ。我慢するよ。』
『そうだな。ユニが先に出た時も待っててくれよ。』
その後2人は外に出たら一緒に住もう!とかベッタおじさんが言っていた女の子の想像をして盛り上がった。
楽しいおしゃべりの中でもマイケルの頭の中にはロングさんの泣いていた姿がこびりついていた。
つづく
2010年01月06日
マイケル1
マイケルは考えていた。こんな生活は退屈だ。
暗い地下で働くマイケル。確か歳は10歳になったと思う。毎日同じ作業ばっかりだ。とてもつまらない。
いつからここにいるのか…思い出そうとしても思い出せない。ずっとここにいるのだから。
毎日同じ作業ばっかりでつまらない。
ここには色んな人が働いていた。マイケルのような子供からロングさんのようなお爺さんまで、ゆうに100人はいるだろうか。
マイケルは9歳になったころから疑問に思っていた。
ここはどこなんだ?毎日同じ作業をしてつまらない。刺激が無いのだ。
マイケルは友達のユニに聞いた。
『ユニ。毎日同じ作業で退屈じゃないのか?なんで僕らはココにいるのか疑問じゃないのか?』
ユニは答えた。
『疑問なんて持つなよマイケル。ここがどこだろうが関係ない。僕らの居場所はここしかないんだ。与えられた仕事をすればご飯が貰える。ただそれだけさ。』
そうここでの生活で唯一の楽しみはご飯だった。娯楽も無く暗い空間で同じ作業をしているを気が狂いそうになる。
ゆいつの希望は『達成者』になることだった。毎週選らばれる『達成者』はココから出る権利をもらえるのだ。
でもマイケルは知っていた。『達成者』にはお爺さんしか選ばれないことを…。マイケルはまだ9歳。『達成者』に選ばれるのはまだ何年も先だろう。
マイケルがウンウン考えているとユニが言った。
『何をそんなに考えているんだマイケル。ほら今日はシチューの日だ。早く仕事を終わらせようぜ!』
ここでは毎週決まった日にシチューが出た。このシチューの回数で今日が何日かを知ることが出来た。
マイケルとユニはこのシチューが大好きだった。
暗い地下で働くマイケル。確か歳は10歳になったと思う。毎日同じ作業ばっかりだ。とてもつまらない。
いつからここにいるのか…思い出そうとしても思い出せない。ずっとここにいるのだから。
毎日同じ作業ばっかりでつまらない。
ここには色んな人が働いていた。マイケルのような子供からロングさんのようなお爺さんまで、ゆうに100人はいるだろうか。
マイケルは9歳になったころから疑問に思っていた。
ここはどこなんだ?毎日同じ作業をしてつまらない。刺激が無いのだ。
マイケルは友達のユニに聞いた。
『ユニ。毎日同じ作業で退屈じゃないのか?なんで僕らはココにいるのか疑問じゃないのか?』
ユニは答えた。
『疑問なんて持つなよマイケル。ここがどこだろうが関係ない。僕らの居場所はここしかないんだ。与えられた仕事をすればご飯が貰える。ただそれだけさ。』
そうここでの生活で唯一の楽しみはご飯だった。娯楽も無く暗い空間で同じ作業をしているを気が狂いそうになる。
ゆいつの希望は『達成者』になることだった。毎週選らばれる『達成者』はココから出る権利をもらえるのだ。
でもマイケルは知っていた。『達成者』にはお爺さんしか選ばれないことを…。マイケルはまだ9歳。『達成者』に選ばれるのはまだ何年も先だろう。
マイケルがウンウン考えているとユニが言った。
『何をそんなに考えているんだマイケル。ほら今日はシチューの日だ。早く仕事を終わらせようぜ!』
ここでは毎週決まった日にシチューが出た。このシチューの回数で今日が何日かを知ることが出来た。
マイケルとユニはこのシチューが大好きだった。
つづく

